食べても食欲が止まらない、お腹が空いているわけではないのに口さみしくて何か食べたくなってしまう。止まらない食欲に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。今回は食欲増加にはどんな原因があるのか、その対策などを書いていきます。
◇食欲増加の原因
- ストレス
脳内には、食欲を増加させる「摂食中枢」と食欲を抑える「満腹中枢」という中枢神経があります。ストレスを感じると脳が興奮して食欲などをコントロールする「大脳辺縁系」からドーパミンが分泌され、「摂食中枢」を刺激して食欲が増加してしまうのです。そしてドーパミンは、「レプチン」という満腹中枢を刺激するホルモンの分泌を低下させます。その結果、食べているのに満腹感を得られず気が付いたら食べ過ぎてしまっているのです。
- 睡眠不足
睡眠不足になると、ストレスを受けた時と同様、満腹中枢を刺激し食欲を抑えるホルモン「レプチン」の分泌が低下します。食欲増進するホルモン「グレリン」の分泌が増加するため食欲が増加してしまうのです。
- 栄養不足
3食食べているのに食欲が止まらない方は栄養不足が考えられます。
特に、
・ファストフードを多く食べている。
・コンビニ弁当を毎日食べている。
・インスタント食品で済ませることが多い。
・極端な食事制限をしている。
このような食生活の方は栄養不足になっている可能性があります。身体は不足している栄養素を欲して食欲が増してしまいます。
◇体が欲している栄養素
- ミネラル不足
ミネラル不足の場合、「塩気のあるもの」を身体が欲するためポテトチップスやスナック菓子などを無性に食べたくなります。添加物を多く摂取する食生活をしているとミネラルが不足しやすくなります。
ミネラルの補給食材
・玄米・海藻類・大豆製品・貝類・ナッツ
などで補給しましょう。
- マグネシュウム不足
マグネシュウムが不足すると「甘い物」を身体が欲してきます。チョコレートをはじめ甘い物全般を無性に食べたくなります。飲酒や喫煙の量が多い方もマグネシュウム不足しやすくなります。
マグネシュウムの補給食材
・煮干し・ナッツ・海藻類・野菜・お肉・魚・大豆・卵
- 鉄分不足
鉄分が不足すると、「冷たいもの」を欲してきます。アイスなどの冷たいものを無性に食べたくなります。成長期や妊娠・授乳中の女性は赤ちゃんの成長に鉄分が必要になり、不足しがちです。
鉄分の補給食材
・ほうれん草・レバー・マグロ・あさり
- カリウム不足
カリウムが不足すると、「揚げ物」を身体が欲してきます。から揚げなどの揚げ物を食べたくなる傾向にあります。カリウムは神経や筋肉の正常な機能を保つために必要不可欠な栄養素です。カリウム不足の状態では、エネルギーを効率的に利用する必要があるため、揚げ物のような高カロリー食品を求めてしまうのです。
カリウム補給食材
・アボカド・さつまいも・枝豆・ほうれん草・魚・ひじき
・亜鉛不足
亜鉛が不足すると、「辛い物」を身体が欲します。亜鉛が不足は味覚異常やセロトニンの産生が低下して食欲が低下します。辛い物がそれらを補ってくれるので辛い物が欲しくなる傾向にあります。
亜鉛の補給食材
・卵・納豆・野菜・お肉・魚
◇食欲が止まらないときの対処法
- 水を飲む
水を飲むことで胃を膨らませ一時的に満腹感を得ることができます。
- 歯磨き、マウスウォッシュを使う
口の中が清潔になり、歯磨きに含まれるメントールやペパーミントは食欲を減退させることができます。食後に行う習慣の歯磨きをすることで、心理的に食事終了の合図になり自然と食欲が抑えられることがあります。
- 高タンパク、低糖質、低脂質、食物繊維を取る
タンパク質や食物繊維は消化吸収に時間がかかるため食後の満腹感を持続します。低糖質の食品を取ることで、血糖値の上昇が緩やかになり食後の空腹感が軽減します。今回は食欲増加の原因と対処法を書いていきました。バランスのとれた食事と適度な運動が大切です。 食欲が止まらない時に参考にしてください。